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かかとのガサガサ改善したい!皮膚科医直伝の予防・解消法

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「かかとのガサガサが気になる…」という女性は多いのではないでしょうか。
かかとのガサガサがあると、ミュールやサンダルといったかかとを露出するファッションも楽しめなくなってしまいますよね。

かかとのキレイな女性

このかかとのガサガサ、実は病気が隠れている可能性もあるのだとか。
今回は、かかとのガサガサの原因やケア方法、予防方法について、皮膚科医の小澤佑美先生にお伺いしました。

小澤(小池)佑美先生

■プロフィール
医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。現在同じく皮膚科専門医の妹とともに父の開業するクリニックで皮膚科・美容皮膚科を担当。
女性ならではのキメ細やかな診療を心がけている。
日本美容皮膚科学会、女医+(じょいぷらす)所属。

かかとのガサガサの特徴と、かかとの肌環境

あなたのかかとはツルツルですか? ガサガサですか?
かかとは身体の中でもっとも皮膚が厚く、硬い部分です。そして同時にひび割れや、ガサガサなどの皮膚トラブルで悩むケースも少なくありません。

生まれてすぐの赤ちゃんの足の裏、かかとは他の部分と同じように薄くて柔らかく、すべすべな皮膚をしているのに、なぜ成長と共にガサガサになってしまうのでしょうか。
その理由を、順を追って説明します。

かかとのガサガサ理由:その1「かかとの硬質化」

かかとが硬く厚くなることは、かかとのガサガサにも繋がっていきます。

人間の皮膚は表面から「表皮」「真皮」「脂肪」の3層構造になっています。
表皮はさらに細かく分かれ、一番外側に位置する層を「角質層」と呼びます。

角質層は、角質細胞が層状に重なってできたもの。
奥の顆粒層でできた細胞は角質層へ押し出され、新しい角質細胞となり、古い角質細胞は垢として自然にはがれ落ちていきます。角質細胞が生まれてからはがれ落ちるまでをターンオーバーと呼び、部位や年齢によって差があるものの、平均45日ほどのサイクルになるといわれています。

角質層には、ラップのように皮膚の内側や皮膚の下の組織を覆い、うるおいを保ったり、異物や細菌などの外的刺激から守る役割があります。
そのため、外部から刺激を受けると厚くなり、角質層の内側を守ろうとするのです。

女性の足

足の裏は、人間が立ち上がり、歩くうえで体重をしっかりと支えている部位です。
歩いているときだけに限らず、立っている限りは常に身体の重さを支え、それによる圧迫や摩擦を受けることになります。このような刺激によって、徐々にかかとの角質層は硬く厚くなっていきます。

そして、硬く厚くなったかかとにはうるおいや水分が浸透せず、より乾燥化がすすみ、ガサガサを引き起こすようになるのです。

かかとのガサガサ理由:その2「毛穴」

かかとがガサガサする理由は、もう一つあります。

それは、「毛穴」です。

足の裏やかかとには、毛穴がありません。毛穴には、皮脂を分泌する皮脂腺という器官も存在しているため、足の裏やかかとには皮脂腺もないということになります。

皮脂というと、顔がテカったりニキビの原因になったりと、あまり良い印象がないかもしれません。
しかし、皮脂は皮膚の表面で汗と混じって皮脂膜を形成し、皮膚表面から水分が蒸発するのを防ぐ役割があります。つまり、足の裏やかかとには、皮脂による保湿作用が期待できないのです。

それに加えて、足の裏やかかとは汗を分泌する汗腺は多く分泌しており、たくさん汗をかきます。
水分は蒸発するときに周囲の水分も奪ってしまうため、汗をかきやすく皮脂の分泌がない足の裏やかかとは、乾燥しやすい部位といえます。

その他の原因

足の裏やかかとには、乾燥やガサガサにつながりやすい以下の特徴があることを前述しました。

・刺激で角質層が厚く硬くなりやすい
・皮脂腺がなく汗腺は多いため乾燥しやすい

では、これだけがかかとのガサガサの原因なのでしょうか。
かかとのガサガサの原因をより具体的に見ていきましょう。

血流が悪く栄養が届きにくい

足の裏やかかとは、皮膚が硬く乾燥しやすい環境です。それに加え、心臓からもっとも遠い部位であることから血流も悪くなりがちです。特に女性は冷え性の方も多く、足の血流があまりよくない方が多く見られます。

女性 かかと

血流の悪さがガサガサかかとに影響するの、と疑問に思うかもしれませんが、血液は全身に水分や栄養を届ける役割を持っていることを忘れてはいけません。
血流が悪いということは、水分や栄養が十分に行きわたりにくくなるということです。

身体の細胞は血液が届けてくれる栄養から作られています。そのため、血流が滞ると新しい細胞が作られにくくなり、肌のターンオーバーの乱れや乾燥を招くことにつながるのです。

靴のフィッティングや立ち仕事・歩き仕事

靴がしっかりフィットしていないと、歩いているときに必要以上の摩擦が起こり、足の裏への刺激が大きくなります。

また、スポーツをする方や外回りの営業などでよく歩く方、立ち仕事の型の場合、どうしても足の裏に体重がかかる時間が多く、摩擦も大きくなるため、角質層がより厚くなりやすい傾向があります。

運動不足・身体の重心

運動をよくする人はかかとが硬くなりやすいと前述しましたが、反対に運動不足も、かかとのガサガサを招くことがあります。

お尻の筋肉や腹筋が弱っていると骨盤が後ろに傾き、重心がかかと寄りになってきます。すると、立っているだけでも普通の人よりかかとに負荷がかかることになるのです。

O脚の人の場合も骨盤が不安定になるので、歩くときに自分の体重を骨盤で支えることができなくなります。かかとの外側あたりから着地するような格好になることから、やはり荷重と摩擦が起こります。

床暖房やムートンブーツなどによるムレ

最近では、床暖房で足元から温かい家が増えてきました。足元から温めることは、前述した足の冷えによる血行不良にはよいのですが、足の裏は乾燥しやすくなると考えられます。

足元を温めることで足の裏は汗を多くかき、その汗が蒸発することで皮膚は乾燥します。

靴下を履く女性

冬場はムートンブーツなどのブーツを履く女性も多いかと思いますが、ブーツも同じく足の裏に汗をかきやすいため、足の裏の乾燥を助長する可能性があります。

なんらかの病気の可能性も

かかとのガサガサは、このような生活の中に潜む原因のほかにも原因が考えられます。
それは、何らかの病気によって引き起こされている可能性です。

具体的な病気の名前や特徴的な症状は後で解説しますが、なんらかの病気が原因の場合はセルフケアだけで対処するのは難しく、病院での治療が必要になります。

かかとのガサガサの対処法

かかとがガサガサになる原因はわかりましたが、すでにガサガサになっている場合どのようにケアすればよいのでしょうか。

・セルフケアの場合の手順
・病気で行われる治療

の2点に分けて紹介します。

セルフケアは角質ケアと保湿の両方が重要

自分でできるかかとのガサガサの対処法として、保湿剤を用いて保湿につとめるか、角質除去成分の入ったクリームなどを用いる方法があります。この場合、順番を間違えると余計にガサガサを引き起こす原因になりますので注意が必要です。

かかとのお手入れをする女性

古い角質は、厚く、硬くなっているため、ただ単に保湿剤を塗っても浸透が悪く、効果が出にくいでしょう。まずは角質除去を行い、そのあと保湿剤を塗るという順番を守ることが大切です。
また、古い角質を除去すると今まで表面に出ていなかった柔らかく周囲の刺激を受けやすい角質が表面に出てくることになるため、たっぷりと保湿することが必要になります。

病院で行う治療

上記のセルフケアで改善しない場合は、病院で治療が必要になることもあります。

病院では、まずかかとのガサガサが病気からくるものか、乾燥などが原因になっているものかを見分けます。そのうえで、病的な原因が見つからない場合には肌の状態に合わせた軟膏や保湿剤を用いた治療が行われます。

代表的な薬として、サリチル酸ワセリンという薬があります。これは、硬くなった角質を柔らかくする角質軟化作用がある薬です。

また、角質が非常に厚くなっているときには、メスやカミソリ、グラインダーなどの医療器具などを用い、物理的に角質を削る処置を行うこともあります。

かかとのガサガサを引き起こす病気

ここまでは病気以外の原因で引き起こされるかかとのガサガサの対処法について解説してきました。しかし、かかとのガサガサは病気によって引き起こされる場合もあります。

かかとを気にする女性

次からは、かかとのガサガサを引き起こすことのある病気と、特徴的な症状を解説します。

●足水虫

水虫というと、指の間のジュクジュクやかゆみを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、水虫にも症状によって種類があり、症状が出る場所もさまざまです。

かかとに多いのが「角質増殖型」の水虫です。乾燥型水虫とも言われる角質増殖型の水虫は、ジュクジュクやかゆみはなく、カサカサと粉をふいたような見た目になるのが特徴です。

乾燥によるかかとのガサガサは冬に悪化して夏に改善しますが、足水虫による場合はガサガサやゴワゴワが一年中続きます。一年中続くかかとのガサガサやゴワゴワがある場合は、皮膚科で相談してみることをおすすめします。

皮膚科では、顕微鏡で原因となるカビがいるかどうかを調べ、診断を行います。市販の塗り薬では治りにくく、病院で処方する薬で根気よく治療することが必要です。

●掌蹠角化(しょうせきかくか)症

掌蹠(しょうせき)とは「手のひら、足のうら」という意味です。
多くは乳幼児期~10代頃に発症し、手のひらや足のうらが異常にガサガサになります。遺伝によるものといわれています。

●タコ(胼胝:べんち)

タコは皮膚の一部が均一に厚く、硬くなる病気です。
よく似た病気で「うおのめ」がありますが、うおのめは芯があり、タコは芯がありません。軽いタコの場合はかかとのガサガサと同じ対処法で改善することがあるため、一緒に扱われることが多くあります。

●イボ

イボは、ウイルスが小さな傷から角質に感染して起こる病気です。
1個ではなく、たくさんできることも多くあります。かかと全体がガサガサになるというよりは、イボの部分が周囲よりもガサガサになります。イボ同士がくっつき、モザイク模様のように見えることもあり、見た目でもわかりやすいかもしれません。

原因となるウイルスは、HPV(ヒト乳頭腫ウイルス)の一部です。
免疫力が落ちているときに発症しやすいことから、疲労などで免疫力が弱くなっているとき、免疫力をおさえる治療を受けているとき、アトピー性皮膚炎で皮膚の免疫力が落ちているときなどにイボができやすく、治りにくくなるといわれています。

●かかとのガサガサが病気の症状かも?と思ったときの対処

水虫やイボの場合、原因がカビやウイルスであることから、軽石でこすったりすると病気を広げる原因となってしまいます。

季節に関係なくかかとがガサガサ、ゴワゴワしている場合や、角質除去クリームと保湿クリームでケアを試みても改善しない場合には、早めに皮膚科を受診しましょう。

かかとのガサガサの予防法

女性の美肌づくりを応援するWebマガジン|Life & Beauty Report

病気ではなく乾燥などが原因となっている場合、角質除去と保湿ケアによって改善しても、時間が経てばまた同じ状態になってしまうかもしれません。かかとがガサガサになるのを予防するには、以下の2点をセルフケアで行うことが大切です。

・肌にやさしい角質ケア
・保湿ケア

これは、いずれか片方ではなく、両方行うことが大切です。具体的にどのような方法を行えばよいのか、おすすめをご紹介します。

肌にやさしい角質ケアの方法

角質ケアと言っても、軽石やファイルでゴシゴシ削る方法は肌を傷つけるためおすすめできません。以下のような手順でケアするとよいでしょう。

(1) 足の指先→かかと→くるぶし→ひざ→脚の付け根と、末端から心臓に向かって、リンパの流れを促すマッサージをする
(2) ゴマージュやスクラブなど肌を傷つけにくいアイテムを使ってケアする

角質ケアのポイントは、肌を傷つけないようにしながら古い角質を除去するケアを行うことと、血流を促すケアも行うことです。

保湿ケアの方法とアイテムの選び方

角質ケアを行ったら、できるだけ時間をあけずに保湿ケアを行います。保湿ケアを行う際は、季節に合わせて保湿剤の種類や塗る量を変えながら行います。

保湿剤は、塗ったときの保湿力と、保湿された状態が続く時間の両方に着目して選びましょう。

かかとの保湿

保湿された状態の持続力は、こってりとしたテクスチャーのクリームのほうが、サラサラとしたローション上の保湿剤よりも高い傾向があります。顔と比較するとベタつきが気になりにくい部位なので、こってりしたクリームを選ぶことをおすすめします。

なお、サラサラしたテクスチャーのものではないと気になるという場合は、頻繁に保湿剤を塗るようにしましょう。

歩き方や靴を見直す

自分の歩き方もチェックしてみましょう。

地面に足をつける際に、かかとからドスンドスンと着地したり、摺り足気味の人は、かかとに負担がかかっています。
このような場合は、かかとから足先の方へ自然と体重を移動させるように歩くとよいでしょう。ハイヒールやパンプスを履くことが多い人は、靴のフィッティングにも注意してください。

冷え性対策を行う

身体を温めることは、冷え対策、ひいては血流の改善におすすめです。
普段から運動する習慣のない方は、ストレッチなど簡単なことから始めてみるとよいでしょう。

血流=血の巡りは東洋医学的には気の巡りと関係が深いことが多く、ストレスの影響も受けやすいといわれています。ストレスをためやすい自覚のある方は、没頭できる趣味を持ったり、有酸素運動をとり入れたりしてストレス解消を心がけましょう。

身体を健全に保つ基本をおさえる

よく食べよく眠り、よく動く。基本的なことですが、これが軸となります。
どこから改善してよいのかわからない方はまずたっぷり眠ることから始めてみてはいかがでしょうか。質のよい睡眠をとることができれば目覚めもすっきりします。

ぐっすり眠る女性

良質な睡眠をとるには、就寝前にテレビやスマートフォン、パソコンなどの強い光を発する機器を見ないようにしたり、入浴をして身体を温めたりといったことがおすすめです。入浴は冷え性対策にもなります。

また、寝室は眠りを邪魔しない程度に暗く、静かな環境に整えることも睡眠の質をよくするうえで大切です。

まとめ

かかとのガサガサは肌が硬くなったり、乾燥したりすることが主な原因です。
かかとはもともと乾燥しやすい環境や、角質が厚くなりやすい環境が整っています。そのため、定期的に角質ケアと保湿ケアを行って、かかとのガサガサの対処・予防を心がけましょう。

また、入浴や運動で血行を促進したり、質のよい睡眠をとることは、かかとのガサガサに限らず健康を保つために重要です。今回紹介したポイントを参考に、日ごろの生活習慣を見直してみてくださいね。


(LBR編集部)

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